コロナ禍で出社率が制限される中、社内の業務効率化のために社内FAQを導入する企業が増加しています。社内FAQとは、社内各所から担当部署へ寄せられる「よくある質問」に対し、特定の場所に回答をまとめておくことで、自己解決を促すための仕組みです。Zendeskはコードが不要で、誰でも簡単にブログ感覚で社内FAQの作成ができます。
本記事ではZendeskで社内FAQを作成するメリットとその方法について解説していきます。
最新の情報に更新されてない、マニュアルがないために属人的な対応が必要となっている
例えば経費申請や社内外の契約書に関する質問へ回答する場合、そもそもどこの部署に確認すればいいのかわからない
電話、メール、口頭で回答するため、情報が残せていなかったり、一か所にまとまっていないため、過去に同様の質問があった際の回答を探し出すのに手間がかかっている。
このようなお悩みがある場合、Zendeskで社内FAQを作成することにより社内問い合わせの削減と効率化が図れます。
Zendeskは、米国に本社をかまえるZendesk社が開発・提供しているカスタマーサービスソフトウェアです。電話、メール、チャット、問い合わせフォーム、FAQ構築、分析画面など、カスタマーサポートに必要な機能がパッケージングされているのが特徴です。あらゆるチャネルからのお問い合わせ一元管理できるため、カスタマーサービス業務がスムーズになり、顧客とのより良い関係を築くことができます。
Zendeskのナレッジ作成機能には以下の特長があります。
コードの知識がなくても記事を作成、追加、更新をすることができます。見出しや小見出しをつけたり、文字の太さや大きさを変更したり、画像や動画を挿入したり、リンク付けをしたりなど、ブログを書くような感覚で作成ができます。
Zendeskのナレッジベースには高度な検索機能が標準搭載されています。たとえば検索窓に入力を開始すると、キーワードと一致する記事タイトルがその場で瞬時に表示されます。従って検索結果ページに移動することなく、該当の記事に直接移動することができます。また、検索順位を件名や文中、タグ付けなどのキーワードでコントロールすることにより、よくある質問を上位に表示することができます。
とあるページを閲覧しているときに知りたいことがあった場合、ページ下部まで画面をスクロールさせて、「よくあるご質問」などのメニューからFAQページに移動し、知りたい情報に当てはまるQAを探すのが一般的な導線ではないでしょうか。Zendeskなら「Web Widget(ウィジェット)」という機能で、あらゆるページにFAQの検索窓口を設置することができます。そのためユーザーは画面遷移することなく、疑問が湧いたその場で検索、解決をすることができます。また、提示されたFAQ記事で解決できなかった場合は、そのウィジェット上からメール・チャット・電話などの問い合わせが可能です。ユーザーの疑問を未解決のまま放置しません。
Zendeskには「Answer Bot」というAIを搭載したボットがあります。自然言語処理により、検索したキーワードに従って、最適な記事を提案したり、「フロービルダー」というシナリオ作成機能により、ユーザーを最適な回答まで導くことができます。なお、メールによる最適な記事提案、Slackと連携してSlack上で自動回答するなど、使える機能やインテグレーションの幅が広いです。
ナレッジベース作成機能「Zendesk Guide」とは?導入のメリットと利用方法はこちら
Zendeskで社内FAQを作成すると以下のようなメリットがあります。
従業員に適切な情報を提供することにより、自己解決を促すことができます。
Zendeskの調査では、セルフサービスによる自己解決を求める消費者の割合は73%にも上っています。なお、オペレーターの問い合わせ対応における時間の20%は、回答を用意するための情報を探すための時間に充てられているというデータもあります。社外の問い合わせに限らず、社内の問い合わせにも該当するのではないでしょうか。
場いつでも知りたい情報にアクセスできることは場所や時間を選ばない働き方をする従業員にとって非常に重要です。KCS Academyの調査では、リソースの最適化により従業員の満足度は20~40%向上するとのことです。
ZendeskはFAQの公開範囲を選択できるため、社内のみに閲覧権限を設けた記事を作成し、FAQを社内外でシェアして利用することができます。
例えばECサイトの場合、注文方法や送料などの記事は社外向けに作成し、要注意顧客や社内決済システムの注意事項については社内限定公開にするようにすれば、顧客とFAQをシェアしつつ、シームレスな対応が可能となります。
Zendeskで問い合わせを一元管理することにより、集約された情報を二次利用することができます。問い合わせを分析し、よくある質問を社内FAQの見やすい場所に設置したり、問い合わせからFAQ記事を作成、掲載をワンストップで行うなど、すべてZendeskで実現できます。
実際にZendeskで社内FAQを導入している事例をご紹介します。
大手アニメ制作会社であるR社は会社としての資産管理をする目的で社内FAQのシステムとしてZendeskを採用しました。
Zendeskを選定した決め手は以下のとおりです。
・版管理ができる
誰が何の目的で何を表に出したのか責任の所在がわかる
・記事の承認フローがある
誤った情報や表現が公開されないように事前にチェックができる
・定期的に記事を見直すためのアラートがある
情報の更新や、記事のアーカイブなどのメンテナンス通知をシステムで管理ができ、更新漏れが起きづらい。
・記事の閲覧制限を細かく設定できる
役職者、一般社員など分けられるため情報漏洩のリスクを回避できる
「ヘルプセンターの一新により、ユーザーエクスペリエンスの向上とお問い合わせ数の大幅な削減を達成」 ベースフード株式会社さま Zendesk導入事例インタビューはこちら
Zendeskを使うと社内従業員のアクセスに限定したログイン認証つきの社内FAQサイトをすぐに立ち上げることができます。
画像はZendeskのナレッジベース構築ツールにて、デフォルトで搭載されているテンプレートCopenhagen(コペンハーゲン)を利用して作成した社内FAQイメージです。右下のウィジェットはFAQ検索用窓口となっています。有人チャット、チャットボット、メールフォームに変更することも可能です。
<記事のイメージ>
Zendeskで社内FAQを作成する方法は3つあります。
Zendeskは購入の前に14日間のトライアルをすることができます。実際の管理画面でナレッジベース構築ツールを試した上で、購入の判断をすることを推奨します。トライアル中はZendesk Suite Professional相当のプランをご利用いただけます。なお、トライアル終了後は任意で有償契約を選択できます。また、トライアル中に設定した内容は引き継げますのでご安心ください。「Zendesk Suite」は、「Team」「Growth」「Professional」「Enterprise」「Enterprise Plus」の5つのプランがあります。プランによって利用できる機能や設定の個数制限があるため、自社に適したプランを選択しましょう。
機能や制限の詳細はこちら
Zendesk14日間トライアルはこちら
Zendeskには「Zendeskマーケットプレイス」という、アプリ、インテグレーション、パートナーを見つけるサイトがあります。デフォルトで搭載されているテンプレートCopenhagen(コペンハーゲン)では物足りなさを感じたり、デザインに拡張性を持たせたい場合は購入するとよいでしょう。既にZendeskをご利用中の方はもちろん、Zendeskトライアル中の方でも購入することができます。
なお当社では無料で利用できるGuideテーマテンプレートを提供しています。
①『よくある質問』TOPページ表示
②カテゴリのアイコン設定
③TOPページにセクションタイトル表示
④オリジナルヘッダー/フッダー設置(別料金)
など、社内FAQに欠かせない項目が設定されているので、初めて社内FAQを構築する際はぜひ試してみてください。
ダウンロードはこちら
初めて社内FAQを作成する場合「自社で対応するリソースがない」「Zendeskの機能がよくわからなく設定が進まない」「自社の業務フローに準じた設計方法がわからない」などの問題が発生することがあります。その際はZendesk公認パートナーにお願いするとよいかもしれません。
Zendesk社は代理店のスキルなどに応じて「Qualified(クオリファイド)」「Advanced(アドバンスド )」「Premier(プレミア)」とランク付けをしており、「公認プレミアパートナー」が最高順位となっています。
公認プレミアパートナーはZendeskの導入・支援実績を多数保有しており、Zendeskの機能や各企業の業務フローに合わせた設計・設定に関する知見があります。Zendeskを導入するだけではなく、業務フローの見直しや、定期的な打合せによるコンサルティング、Zendesk環境の代理構築などのサービスを提供しているため、導入や運用に助けが必要な企業は公認プレミアパートナーに相談するとよいでしょう。
なお、代理店からZendeskを購入する場合は、日本円での請求書払いができます。クレジットカードや米ドル支払いに対応していない企業は代理店から購入する方が安心した取引ができるでしょう。
*参考:Zendeskパートナーによる差別化 – Zendeskリセラープログラムhttps://www.zendesk.co.jp/partner/ 内https://zen-marketing-content.s3.amazonaws.com/content/Zendesk_Partner%20Program%20Datasheet_JA.pdf より)
Zendeskで社内FAQの作成をご検討の際は、ZeQ(ゼクー)にお任せください。弊社はZendesk社の公認プレミアパートナーです。Zendeskの販売だけではなく、初期設定から各種カスタマイズ、コミュニケーション設計、運用代行などあらゆるサポートをしています。ご興味がありましたらお気軽にご相談ください。
今回はZendeskで社内FAQを作成する方法について解説しました。
IT化が進む世情に伴い、企業と顧客とのコミュニケーション手段は変化を遂げています。企業内の問い合わせについても同様に順応する必要があるかもしれません。Zendeskをつかった社内FAQの導入を検討してみてはいかがでしょうか。