こんにちは!ZeQテクニカルチームの沓澤(くつざわ)です!

今回は、Zendesk Talkで使える新機能のZendesk AI for voice、通称「音声向け生成AI」を試してみたので、本機能について、感想を交えながら解説していきます。

機能概要

Zendesk AI for voice、つまりは Zendesk Talkにおける音声データにAIを掛け合わせた機能です。できることとしては大きく2点。

  • 通話録音データの要約
  • 通話録音データの文字起こし(全文)

今まで、文字起こし自体は英語のみ標準機能で実装されていましたが、ついに日本語でも実装!首を長くして待っていた甲斐がありました。ひたすら社内メモにログを取ったり、録音を聞き直したり...という通話対応の後処理が少しでも軽くなることが期待できますね!

設定方法

Zendesk AIを契約すると、管理センター>チャネル>Talkから設定できます。
要約のみ、または要約+全文文字起こしの2種類の方法でログを残すことが可能です。

column_zendesk-ai-for-voice-setting

(参考URL:https://support.zendesk.com/hc/ja/articles/6170157307162#topic_ofc_rxv_fzb

Zendesk AI for voice 早速試してみた

通話終了からチケット起票まで

約8分の通話終了後、わずか1分程度で全文文字起こしデータが社内メモに自動起票されました!は、はやい...。

column_zendesk-ai-for-voice-end-call

その後、これまた1分も待たずに通話内容の要約文も起票されました。
要点がまとまっており、どのような会話内容だったのか一目でわかります。

column_zendesk-ai-for-voice-summary

文字起こしの精度はいかに?

肝心の精度は...?

結論、全文文字起こしは誤字こそあれど、要約の精度はかなり高いです。

全文文字起こしデータのポイント

  • 話者分離はできないようです。しかし何分あたりに何の話をしたかが記録されるため、録音を聞き直すときの目安にできます。
  • 電話が長くなればなるほど、聞き逃したポイントに当たりをつけやすくなります。(その分、チケットも長くはなります)

要約データのポイント

  • 検証したところ、10分未満の通話であれば最大5行で要約されたので、後から見返すにもちょうど良い長さです。
  • 要約精度は高いですが、住所や名前などの固有名詞を要約で拾うケースは少ないため、キーワードを聞き漏らした場合、録音を聞き直すことになりそうです。(ここで全文文字起こしデータの時間ログが役に立ちそうですね!)

その他の特徴

データの修正はできない

自動起票されるデータの修正はできません。
そのため、要約内容に過不足がある場合は、社内メモで補足する必要がありそうです。
完全にAIに任せるわけではなく、最後は人の目でチェックしてほしいZendeskの思いが伝わりますね。

個人情報などの墨消しはできる

住所やクレジットカード番号などの個人情報を含めてチケットが起票された場合、チケット画面のメニューアイコンから墨消し機能を選択すれば、情報を削除することができます。

column-zendes-ai-for-voice-specificinfo

column_zendesk-ai-for-voice-protectinginfo

(参考URL:https://support.zendesk.com/hc/ja/articles/4408846470170

まとめと感想

想像以上にデータと起票のスピードが速く、精度も高くて驚きました!
どれだけ長電話になったとしても、AIが自動で文字起こしをしてくれたり内容をまとめてくれたりするのは、大変心強いですね!

全文文字起こしをONにするかは、電話サポートの性質やオペレーターの成熟度に応じて使い分けることになるかと思います。

個人的には、全文文字起こしをワンクリックで表示/非表示させるように制御できると最高だな...と思います。アップデートに期待しましょう!

最後に

「Zendesk AI for voiceを試してみたいけど設定や運用が不安...」「電話サポート対応に課題があるけど、Zendesk AI for voiceは使えるかな?」など、設定方法についてのご不明点がある方や、電話での問い合わせ対応に課題があると感じている方、コールセンターでのZendesk活用事例などをお探しの方は、ぜひお気軽にZeQへご相談ください!