新型コロナウイルスの感染拡大防止で、カスタマーサポートセンターも人員削減やテレワークの推進が求められています。さらにカスタマー側からも、よりスピード感のある問題解決のニーズが高まっており、近年は自己解決型のカスタマーサービスの充実が求められています。そのような中でZendeskは顧客満足度の高いカスタマーサポートとして、多くの企業から高い評価を得ています。
本記事では、既にZendeskを導入している方向けに、Zendesk Guideのカスタマイズのメリットおよび注意点についてご説明しています。Zendesk Guideを利用しているものの、テーマをもっと自社向けにカスタマイズできないかとお考えのご担当者はぜひご一読ください。
Zendesk Guideの標準テーマテンプレート「コペンハーゲン」
Zendesk Guideとは、顧客が自力で解決策を見つけるためのナレッジベースを構築するツールです。Zendesk Guideを使えば分析改善ができるAIを搭載したFAQサイトを構築することができます。このことで顧客の自己解決を促し、サポートリクエストを削減できたり、問い合わせ内容や解決ステータスが分かるマイページを確認できたり、ユーザー間での問題解決が可能なユーザーコミュニティを開設できたりします。
また顧客向けだけでなく社内専用ページとして活用することもできます。例えば社内限定公開ナレッジベースや社内メンバーのマイページ、社内コミュニティの構築を作れば、社内で発生していた情報交換にかかわるさまざまな業務負担を大幅に削減できたり、部署を超えたコミュニケーションが活発になることで生産性が上がったりということが期待できます。
このように社内外問わず活用できるZendesk Guideですが、標準のテーマテンプレートとして「コペンハーゲン」がデフォルトで有効になっています。ちなみにこの「コペンハーゲン」という名称、Zendeskは今やグローバルトップの企業と言えますが、もともとはデンマークのコペンハーゲンで創業した企業だったので、創業の地の名称に由来しているそうです。
Zendesk Guideの標準テーマテンプレート「コペンハーゲン」では、設定パネルで画像、ロゴ、カラー、フォントを変更することができます。自社ブランドのロゴを設定したり、イメージのカラーやフォントに変更することでブランドイメージに沿ったデザインに近付けることが可能です。またテーマの共通検索機能やナレッジベース、コミュニティ要素の表示/非表示を設定することもできるので、自社の使い勝手に合わせて変更することが可能です。
標準テーマテンプレートでは直接コードを編集してカスタマイズすることはできないため、設定パネルで可能な範囲での変更にとどまります。ただしコードを自由に編集できない分、このテーマはZendeskがサポートするため、新しいテーマ機能をリリースしたときは自動更新されるというメリットがあります。
Zendesk Guideのテーマをカスタマイズすべき理由
このようにZendesk Guideの標準テーマテンプレートである「コペンハーゲン」では、簡単な変更を加えることでカラーやフォントを変えたり、要素の非表示を選んだりすることができます。
しかしもう一歩進んでZendesk Guideのテーマをカスタマイズすれば、よりブランドイメージに合ったデザインに変更できたり、使いやすいページに調整できたりします。次にZendesk Guideのテーマをカスタマイズすべき理由をご説明します。
ブランドイメージに沿ったデザインに変更できる
Zendesk Guideのテーマをカスタマイズすべき理由の一つ目は、ブランドイメージに沿ったデザインに変更できるためです。一つの企業が複数のブランドを展開している場合、ブランドごとにブランディング戦略があり、ブランドイメージにもさまざまな個性があるでしょう。したがってヘルプページもブランドイメージに沿ったデザインにしておくことが必要です。
例えばオンラインショップで洋服のショッピングを楽しんでいるときを想像してみてください。ヘルプページに遷移した途端、そこが企業の統合ヘルプページだったらどのように感じるでしょうか。せっかくお気に入りの洋服ブランドの世界観の中で洋服を選んでいたのに、そこから無機質な、あるいは世界観のまったく違う統合ヘルプページに飛ばされ、複数のブランドから商品カテゴリや質問カテゴリを選ばなくてはならなくなれば、盛り上がっていた気持ちが台なしにされてしまうのではないでしょうか。
カスタマーがヘルプページに飛ぶということは、その疑問点やもっと知りたい点が解消されれば購入したいということなので、ポジティブな行動であると言えます。しかしブランドイメージにそぐわないヘルプページに誘導されてしまうことで、購買意欲が下がり購入に至らないというリスクにつながりかねません。
しかし、もしヘルプページに至るまでブランドイメージに沿ったデザインにカスタマイズされていれば、そのような離脱が発生しづらくなります。結果として顧客満足度も上がり、購買につながり、さらに今後のブランドに対するイメージが損なわれることもありません。ヘルプページをブランドイメージに沿ったデザインにしておくことは売上という観点からも重要です。
機能性を高め、使いやすいヘルプページを構築できる
Zendesk Guideのテーマをカスタマイズすべき理由の二つ目は、機能性を高め、使いやすいヘルプページを構築するためです。実際にカスタマイズをした企業様で「直帰率が下がる」「回遊率があがる」などの効果がでています。
例えばブランドごとにターゲットの年齢層が異なる場合、その年齢層にあった機能性を付与する必要があります。数年前と比べて年齢層の高いカスタマーでもオンラインショッピングに抵抗がなくなってきています。しかしヘルプページの利用はまだ慣れていない人も多く、カスタマーサービスと言えば電話問い合わせというイメージを持つ人が多く存在します。そのようなカスタマーにも使いやすいヘルプページを作成する場合は、標準テーマテンプレートからもう一歩踏み込んで、カスタマーの行動やニーズに合ったページにカスタマイズすることが必要です。
このようにZendesk Guideの標準テーマでは対応できないシーンが出てきた場合は、カスタマイズを検討するべきでしょう。
Zendesk Guideのテーマをカスタマイズする方法
それではZendesk Guideのテーマをカスタマイズする方法について具体的に見ていきましょう。
Zendeskマーケットプレイスからテンプレートを取得する
Zendesk Guideのテーマをカスタマイズする際に簡単な方法が、Zendeskマーケットプレイスからテンプレートを取得するという方法です。Zendeskマーケットプレイスでテーママーケットプレイスを開くと、Zendeskやサードパーティの開発者が作成したテーマを閲覧したり、インストールしたり、トライアルを開始したりすることができます。評価や価格帯、ライセンスのタイプなどでフィルタリングして検索することもできるので、自社の条件にあったテーマのテンプレートを簡単に見つけ、購入できます。
ZendeskマーケットプレイスからZendesk Guideのテーマテンプレートを取得する場合は、標準ライセンスと開発者ライセンスの2通りがあるので注意してください。標準ライセンスの場合はソースコードに直接アクセスすることができませんが、既定の設定へのアクセスは可能です。一方、開発者ライセンスの場合はテーマコードへのアクセスが可能な既定のテーマが提供されるので、自社のニーズに合わせて柔軟なカスタマイズをすることができます。
自社で構築する
Zendesk Guideのテーマをカスタマイズするもう一つの方法は、自社で構築するという方法です。この場合Web制作のスキルに加えてZendeskのカスタマイズ経験があることが望ましいでしょう。なぜならばZendesk特有の仕様があるので、一般的なスキルだけでは対応しきれない可能性があるからです。
Curlybarsというテンプレート言語を使用してヘルプセンタ―にアクセスすれば、ページテンプレート内のコンテンツを操作することもできます。特別なテンプレートでは、JavaScriptを追加したり、CSSを使用したりしてZendesk Guideをカスタマイズすることもできます。
Javascriptやテンプレート言語を利用したカスタマイズのレシピ集、CSSの入門者や初心者のための最低限のチュートリアルなどはZendeskのGuideヘルプから参照することができます。Zendeskのホームページでは、どのようなことをカスタマイズで実現したいのか検索したり、コミュニティで利用者同士が情報交換したりすることもできるので、積極的に活用するとよいでしょう。
ただZendesk特有の仕様などで悩んだり、人的リソースが足りなかったり、失敗するリスクが伴ったりすることはもちろんあるでしょう。それを避けるためには、自社で構築するほかにZendeskの代理店にカスタマイズの相談をするという方法もあります。これについては後述します。
Zendesk Guideのテーマをカスタマイズする際の注意点
Zendesk Guideのテーマをカスタマイズする方法として、Zendeskマーケットプレイスからのテンプレート取得と自社での構築するという二通りの方法をご紹介しました。どちらの方法でカスタマイズするにしても、注意すべき点があります。それはZendeskの仕様が変更されたときには、その都度対応が必要になるということです。
前述したとおり標準テーマテンプレートを利用した場合は、柔軟にカスタマイズすることはできませんが、Zendeskがサポートするので仕様が変更されたときには自動更新されます。マーケットプレイスで取得したテーマにおいては、テーマの開発元がサポートしており、標準ライセンスおよびトライアルライセンスでは、新しいバージョンがリリースされるたびに更新することができます。
ただし開発者ライセンスでテーマをカスタマイズするとカスタムテーマになってしまうため、更新データをダウンロードできなくなり注意が必要です。最新バージョンはコードを編集していない場合にのみ更新可能となるので、開発者ライセンスを購入したらすぐにそのコピーを作成しておき、コピーの方をカスタマイズするようにしましょう。
Zendesk GuideのテーマをカスタマイズするならZeQにご相談ください
Zendesk Guideのテーマをカスタマイズしようとお考えであれば、ぜひZeQにご相談ください。ZeQはZendeskの認定プレミアパートナーです。公認プレミアパートナーとは、Zendeskのパートナーの中でも最高レベルのパートナーシップを結んでおり、製品に関する知識や経験が豊富であらゆるサポートができる代理店のことです。
もちろんZendesk Guideのテーマカスタマイズについても精通しており、あらゆる相談を受けることができます。Zendeskのヘルプセンタ―も充実していますが、日本語だとしばしば言葉の壁が出てくるのも事実です。ZeQでは日本語でヒアリングができますので、自社の要望を細かく伝えることができます。言葉の壁がないことによって、もっとニーズに合ったカスタマイズについて知ることができるでしょう。カスタマイズでお悩みの方はお気軽にZeQにご相談ください。
またZeQではオリジナルのZendesk Guideテーマテンプレートを無料で配布しています。以下にその特徴と機能をご紹介します。
ZeQのテーマテンプレートの特徴
ZeQで無料配布しているテーマテンプレートには次のような特徴があります。
・希望の仕様はテンプレートをベースにカスタマイズ可能
・ZendeskをZeQから購入していない場合でも利用可能
Zendesk GuideでZeQの無料テーマテンプレートを利用するのはとても簡単です。ZeQのページから、インポートするテーマのzipファイルをアップロードするだけで、テーマライブラリに「ZeQ無料テーマテンプレート」を追加することができます。
ZeQのテーマテンプレートの機能
ZeQで無料配布しているZendesk Guideのテーマテンプレートは次のような機能を備えています。
①『よくある質問』TOPページ表示
②カテゴリのアイコン設定
③TOPページにセクションタイトル表示
④オリジナルヘッダー/フッダー設置(別料金)
Zendesk Guideのテーマは必要に応じてカスタマイズしましょう
Zendesk Guideのテーマは自社の必要に応じてカスタマイズするのがよいでしょう。カスタマイズすることでブランドイメージに沿った使い勝手のよいヘルプページを提供できれば、顧客満足度を上げることができます。
ヘルプセンタ―の存在は実店舗で言えば接客を担当している店員と同じです。つまり店舗の顔であると言っても差し支えなく、顧客の質問に対して柔軟に答えられたり、場合によっては適切な提案をしてくれたりすることで、売上は何倍も左右されるのです。
Zendesk Guideのカスタマイズでどのようなことが実現できるかお知りになりたいとき、お困りのことがあるときには、ZeQにぜひご相談ください。