こんにちは!ZeQの沓澤です!
今回は、シンプルな設定方法に定評のある「Zendeskボット」について、実際に導入してみた企業からよく聞かれる「あるある」なポイントをQ&A形式でご紹介します!
同じ検索ワードでも、Zendesk Guideのヘルプページではヒットするのにボットではヒットしません。なぜ?
ヘルプページとボットの検索アルゴリズムが異なるからです!
🔍ヘルプページの場合
- 入力ワードの部分一致、完全一致で検索されます。
- Zendesk側で検索アルゴリズムが明記されており、その通りに動きます。
- ラベル < 記事 < 件名の優先度で検索ワードがヒットします。
- よく閲覧されている記事が上位ヒットしやすい
- 検索アルゴリズムの詳細はこちら
🔍ボットの場合
- ヘルプセンターとは全く異なる、AI のアルゴリズムが適用されます。
- 具体的には、自然言語処理(NLP)によって各記事に概念を付与、キーワードに近い概念を持つ記事を返します。
- 概念付与にあたり、記事のタイトル・記事冒頭75字が元になります。
- そのため、記事冒頭75字はQA形式で本文をコンパクトに要約するとヒット率が比較的UPします!
- ラベルはボット検索のヒット率には関係ない
- 現状ボットのAIは自動学習しないため、地道に記事冒頭をアレンジすることが大事なようです。
- 自然言語処理に関する詳細はこちら
ヘルプページとボット、どちらをメイン利用するかによってコンテンツ(記事)の中身を変えたほうが良いの?
変えた方が良いです!
実はZendeskの公式ヘルプページにおいても、製品ガイドとヘルプ(QA)とでコンテンツを明確に分けています。
ボットの目的を「トラブルシューティング」や「問い合わせ受付」など、目的を絞って利用する場合は、ヘルプページの中身はQA形式であることに捉われず、読めば自己解決することをメインにすることをオススメします!
逆に、ボットによるユーザーの自己解決促進を期待している場合は、ボットの脳みそとなるヘルプページはQA形式にリライトしていく方が良いでしょう。
記事の件名、本文内の単語を検索しているのに、やっぱりZendeskボットではヒットしない。どうしよう?
文章の工夫により改善傾向あり。最終的なヒット率はユーザーの質問形式に左右される。
冒頭75字の工夫で本当に改善するの?という疑問をお持ちの皆さん、朗報です。
実際に検証したところ、上述した通り、確かに通常のマニュアル形式より、QA形式の方がヒットの改善がみられました!
具体的な改善策として以下を紹介します。
🔍件名を改善する
- 問い合わせるユーザーがボットに入力する表現と似たタイトルを記事に付ける。ユーザーが入力しそうな質問の形にする
(例)パスワードをリセットするにはどうすればよいですか?
🔍 本文を改善する
- シンプルな、能動態の文章にする
(例)ユーザーのパスワードをリセットする - 質問文章に使われそうな情報・言い回しをできるだけ記事の先頭に配置する
(例)パスワードのリセット方法は○○です。詳細は〇〇です。 - 可能な限り、記事で取り扱う内容は1つまでとする。
(例)「アカウントの作成と削除方法」→「アカウントの作成方法」「アカウントの削除方法」と分ける。
そして特に改善の鍵となるのが、「質問文章に使われそうな情報・言い回しをできるだけ記事の先頭に配置する」です。つまり、ユーザーの検索ワードをどれだけ推測できるか? というユーザー視点が重要です。
▼同じような質問でも「ログインする方法」と冒頭75字にある単語の有無で、ボットの検索結果が変わる
おまけ
以下はおまけの検証結果ですが、なぜか英語で質問する方が精度が良かったです。
(今後の日本語の強化に期待しましょう!!)
Advanced AIを入れたらZendeskボットの解決率って改善するの?
残念ながら、改善しません🥺
Advanced AIはあくまでも「エージェント・管理者における業務効率を支援するAI」という立ち位置なので、Advanced AIを入れても、Zendeskボットにおける「お客様向けの自己解決率UPを支援するAI」がパワーアップするわけではありません。
「Zendeskボットを使ってみたけど、自己解決率が改善しない」に対するベストアンサーは?
改善しない原因に応じて、適切な解決策をとりましょう!
前提として、自己解決率改善の糸口を探るには「ユーザーがどこで離脱したか」が分かれば良いものの、Zendesk Explore(分析機能)では離脱箇所を計測することができません。
上記を踏まえて、以下のようにトライ&エラーをしてみるのはいかがでしょうか?
🔍自己解決率が改善しない理由を確認する
ボットをすり抜けて発生する問い合わせの傾向は何か。傾向によって講じる手段が変わります。- トラブル対応など、シナリオフローに沿って自己解決するはずの問い合わせが減らない場合、フロー設計の問題が考えられます。シナリオフローを辿る間にユーザーが離脱している可能性があるので、離脱防止策を講じてみましょう。
(例)・最初に提示するシナリオフローを厳選してみる
・画像などを用いて、選択肢の表現をわかりやすくする - ヘルプページに記事がある定型的な問い合わせが減らない場合は、ボットの検索ヒット率が低いことが原因です。
🔍従来版ウィジェットに切り替え、検索のヒット率を向上させてみる
従来版ウィジェットでは、シナリオフロー機能は使えなくなりますが、キーワード検索はFAQ同等の検索性があります。
シナリオフローはあまり使わず、定型的な質問をとにかくボットで減らしたい場合にオススメです。
なお、従来版ウィジェットの場合は二次動線の選択肢がWebフォーム OR オンラインチャットのいずれかとなり、メッセージング機能は使えなくなるため注意が必要です。
🔍ZeQオリジナルウィジェット「J-ウィジェット」を使ってみる
「シナリオフローも使いたい、でもボットの検索性も上げたい」という場合は、Zendeskと連携したオリジナルウィジェットの利用も一手です。
ZeQのオリジナルウィジェット「J-ウィジェット」であれば、
- Google natural languageを使っているため、文章をキーワードで分け、部分一致で検索できる(検索性UP)
- シナリオフロー機能も搭載
- 二次動線のカスタマイズも可能(Webフォーム、電話、オンラインチャット、メッセージングなど)
もちろん、Zendesk Guideと連携しているため一般的なチャットボットとは異なりヘルプページとチャットボットの二重メンテナンスは不要です!
ZeQオリジナルウィジェット「J-ウィジェット」サービス紹介ページ
以上、Zendesk Guide・Zendeskボットをご利用中のお客様から寄せられる、検索まわりの「あるある」をまとめてみました!
課題もあれど、Zendeskも日々アップデートしているため、いずれ解消されていくかと思います。
とはいえ、いまいまお困りごとがある、できる範囲で解決策を提案してほしいなどお悩みの場合は、現状に応じて解決手段が変わってくるためぜひお気軽にZeQまでご相談ください!